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座敷の思い出
今日は母と息子と三人でバイキング→カラオケへ行って来た。
いつも行くバイキングのお店で一番好きなのは塩ラーメン。
鍋料理の店で、海鮮鍋の締めに食べるラーメンのような味なのだ。

バイキングの後はカラオケへ。
年配者の母がいるからなのか、カラオケ屋のおやじはいつもよりもちゃんとした接客応対をしていた。
いつもなら年代など関係なく自分の好きなものを歌う私だが、母がなるべく退屈しないようにと母の知っている曲をメインに歌った。
母のリクエストに応えて坂本冬美の「また君に恋してる」を歌っているとき、間奏のところで後ろを振り返ると、母が携帯電話を構えて私の歌う姿を録画していた。

母の前でカラオケを歌うのは10年ぶりくらいだった。
親戚の葬式の帰りに母と伯父さんと三人で行った雑居ビルのスナックのカウンターで、私は美空ひばりの「真っ赤な太陽」をいつもよりも控えめに歌った。
この曲は、昔住んでいた家の座敷にあったレコードプレーヤーで小さい頃にいつも聴いていた曲だった。
その座敷は昼間でも仄かな光しか差し込まない薄暗い部屋で、死んだ祖父ちゃんやら曾じいばあちゃんの遺影や母の姉の生前の写真が飾ってあった。
小さな私にとってそれらは、怖さの対象になるものでは無かった。

座敷の隣は祖母の部屋になっており、襖を開けて話しかけると祖母はいつでも私の拙い話を愛想良く聞いてくれた。
家の中にも外にも遊び場所はたくさんあったが、座敷は他には無い雰囲気を持った特別な場所だった。
暇になったときには座敷へ行き、レコードを聴いたり隣の部屋の祖母に話しかけたり遺影の中の曾ばあちゃんの円らな瞳を眺めたりして過ごした。

私が小学生になってその家は取り壊され、祖母も10年前に他界してしまった。
あの家がまだ残っていたら、あの座敷に祖母の写真を飾ってあげれたのに、と思う。

大人になって初めてPCとスキャナとプリンターを手に入れたとき、楽しくて色んな写真をプリントアウトした。その時の一枚は生前の祖母の写真だった。
私は引越しの都度、その写真を新しい部屋の壁に貼った。
今でも暇になったときには、壁の祖母の写真をぽぉっと眺め、あの座敷で過ごした日々を思い出している。
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近いけど遠いんだ
岡村ちゃんの追加公演が決定したね。
これ知ったとき、全身の血が逆流するかと思った。泣きそうになった。
生岡村ちゃんに会える!
まさか!夢のようだ!

そして、日程を確認してみた。
目を疑った。
その日は友達が出演するフラメンコの公演日だった。
友達にはすでに見に行くと言ってある。

なんという運命の悪戯…

3分ほど悩んだ結果、私は友達のフラメンコを観に行くことに決めた。
先に行くと決めていた方で。
頭の中で天秤に両方乗せたら友達のほうが重かった。

見れないのは残念だけど、同じ街のそう遠くもない場所で岡村ちゃんライブの熱気を感じ取ってぷるぷる震えるわ。



ライブで思い出深いのが去年のトクマルシューゴさんのライブだ。
色んなアーティストが出る音楽フェスは何度か行ったことがあったが、個人のアーティストのライブは初めてだった。
しかもとても好きなトクマルさんのライブということもあり、私はドキドキしながらライブ会場へ行った。

会場へ着いた私は拍子抜けした。
開場1時間前なのに誰もまだ来ていないのだ。
でも、一番乗りだ!最前列で観れるかもしれない!
と、私は浮かれた。

開場30分前になり、ようやく人がぽつぽつと現れだした。
15分前ともなると一体どこから湧き出したのかと思うほどわらわらと人が増えだした。
私を先頭として、後ろに並んでいる人もいれば列など気にせず脇のほうで佇んでケータイをいじっている人もいる。
のん気な人もいるもんだなーと私は思っていた。

そして開場の時間が来て、スタッフがドアを開けた。
ついにこの時が来た!
足を踏み出そうとしたその瞬間、スタッフが言った。

「はい、まず整理番号1番から10番の方、お入りくださーい」

(えっ?)

整理番号?なんじゃそれは??
私のすぐ後ろに並んでいた女の子が「はいっ」と挙手し、入り口の中へ入って行った。
「では2番から10番の方どうぞー」
後ろのほうに並んでいた人が「すみません通してください」と言いながらまた中へ入って行った。

ここまできてようやく私は気づいた。
早く並んだもん勝ちじゃないんだ・・・
早く買ったもん勝ちだったんだ・・・

確かに私はチケットを買うのが少し遅かったような気がする。
仕事の休みが取れるかどうか、子供を親に預けられるか、
などいろいろ検討しているうちに予約開始から1週間ほど経ってしまっていたのだ。

いったい私の整理番号は何番だ!?
私は握りしめていたチケットをもう一度見てみた。









       *整理番号
    1 4 8 番







チケットの端っこのほうに書いてあった。
ひ、ひゃくよんじゅうは、はち…

自分が物凄く愚かに思えた。
一番早く来てドヤ顔で先頭に並んで。
整理番号が何を意味しているのかなんて知りもしなければ考えもしなかった。
ああ、私は世間知らずのド田舎もんだ…。

私はすごすごと柱の影へ引っ込んで、
嬉々として会場へ入っていく人の群れを呆然と眺めていた…

結局私は14回目のターンでようやく会場の中へと入ることができ、
まさかの長椅子席に驚きながらもみんな適度な間隔を開けてきっちりと座っているところなどは日本人ならではだなーなどと感心しているうちにトクマルさんらメンバー登場、ステージは遠く彼方だし前列の人の頭もあるしよりによってメガネも忘れてほとんど本人らの姿は見えず、音だけはCDのようだクオリティ高ぇートクマルさんギター上手だなーなんて感心していた。
一番の驚きはドラムの人が子供用のちっちゃいスヌーピードラムで演奏していたこと。あんなオモチャみたいなもんであんな力強い音がドンスカ出ていて凄いなぁと思った。
壊れた時のために予備は買ってあるらしい。後日調べたらあれ4千円くらいなのね。

そうしてライブは終わった。
最終的な感想は、間近で見れないのなら家でYouTube見てたほうがいいな。ということだった。
そして、私はやっぱり踊れたり歌えたりするライブのほうが好きだ。

外に出るとどっぷりと夜に漬かっていた。
雨も降っている。
トクマルさんはまだこのライブ会場の中にいるだろう。
こんなに近いけれど、何があるというわけでもないので私はサッサとタクシーに乗り込み駅へと向かった。
近いけど遠いんだ、ってこのことかぁと思った。
駅のホームはとても寒く、どんどん日常に引き戻されていく感じがした。
真っ暗な車窓に映るボサボサの私は旅行帰りの憂鬱感ならぬライブ帰りの憂鬱感に染まっていた。

今度いつか、また誰かのライブにいくことがあるのならば必ず整理番号をしっかり確認しよう。
そして、心が満たされて帰り道にほっこりした気持ちになれるようなライブに行きたい。



 
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